2024年3月例会(キャンベラ方面ワイナリー巡りツアー)実施報告

 

日時: 3月2日 土曜日
場所: Canberra
参加人数: 21名

2024年度の視察旅行は、キャンベラ方面のワイナリーを巡る日帰りツアーになりました。21名の方にご参加いただき、そのうち4名の初参加の方もいらっしゃいました。

キャンベラは、シドニーから近い割には、ワインの産地としてはあまり知られていないということで、ご参加者の中にはキャンベラのワイナリーに行かれた事がない方も多数いらっしゃいました。

早朝の7時半にシドニー出発。ドライブすること3時間半、まずは、ランチ場所のヤス(Yass)に到着しました。Yassにて、和牛バーガーのランチをいただき、その後、キャンベラ方面に向かい、最初のワイナリーHelm Winesに訪れました。

Helm Wines のオーナーのKenさんが、詳しくそして笑いを取り入れながらキャンベラのワインの歴史とHelm Winesでのブドウ栽培、ワイン作りへの取り組みを話してくださいました。衰退していたキャンベラでのワイン作りをCSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)の科学の力により復活が始まったのが1970年代。最初にCSIROと協力してワイン作りに取り組んだワイナリーがこのHelm WinesとClonakillaでした。そこから、さらに研鑽を重ね、今やワインの格付けをするJames Hallidayから5Starを4年連続で獲得するまでになりました。築1888年の小学校を使ったセラードアで説明を聞いた後、ワインのセラーと樽が眠っている小屋に移動し、そこでテイスティングをしました。

ツアーに同行いただいた西山マイクさんからは、Helm Winesでは古典的、そして新しいタイプのリースリングを楽しんで欲しいと事前にアドバイスをいただいていました。Kenさんの取り計らいで、2023年のリースリングと20年前のリースリングの味の違いも体験することができました。また、半地下のセラーの中や、2023年の Cabernet Sauvignon が熟成されている樽が並んでいる蔵にも案内していただきました。Kenさんの楽しい話術とワインでどんどん時間が進み、次のワイナリーへと急ぎ、移動しました。

次は、Helm Winesと時を同じくしてワイン作りを始めたClonakillaです。
西山マイクさんの事前解説では、Viognierと赤ワインに白ワインを4%くらい混ぜてスミレの香りを出した華やかなShirazも是非、試して欲しいとアドバイスをいただきました。Rieslingから始まり, Sauvignon Blanc Semillon, そしてChardonnayの テイスティングをし、そして、Shirazをテイスティングしました。2022Shiraz Viognierは2023年にオーストラリアのTop50のワインに選ばれたとのことで、その味に頷けました。

最後に訪れたのは、Mount Majura Vineyard。ここは、先ほどの2軒のようにキャンベラの北に位置しているのではなく、キャンベラの東南に位置した少し小高い丘の上にあります。火山活動が昔あったようで、ライム層があり、火山灰の層などが見られ、CSIROの調査では、ここの地形はスペインのワイン産地の丘の地形にそっくりなところがあるということで、そのスペインの産地で作られているTempranilloを作った方が良いというアドバイスを受け、赤ワインはTempranillo を。そして、白ワインは、Rieslingを作っているワイナリーです。今まで曇っていた空がパッと明るくなり、涼しい風が丘の上を通る、そんなロケーションの中、テイスティングを行いました。Tempranillo、Rieslingともに素晴らしいものでした。

その後、普段見ることができないLake Georgeに水が溜まっている景色などを見ながらキャンベラを後にシドニーに戻りました。
今回は、14時間の日帰りツアーになりました。

CSIROとワインメーカーがタッグを組んで作り上げたキャンベラのワイン。歴史の浅いオーストラリアらしい取り組みではないかと思いました。

今回もツアーの手配は、J T Bの山田さんにご尽力いただきました。山田さんには、難しいランチの手配からバスの手配、そしてツアーの引率までしていただき、感謝しております。

そして何よりも、無事にバスツアーを楽しく終える事ができたのは、ご参加者の皆様のおかげです。

ワインティスティングクラブは、いろいろな企画が盛りだくさんです。
次回の定例会は5月に予定しています。
当クラブでは、広く会員を募集しておりますので、ご興味のある方は
事務局 (jssiwtc@gmail.comまで、お問い合わせ下さい。