2025年3月例会(サザンハイランズ・日帰りツアー) 実施報告
日時: | 3月8日 火曜日 |
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場所: | サザンハイランズ |
参加人数: | 19名 |
恒例行事となりました当クラブの日帰りワイナリーツアー。今回は、サザンハイランズに行って参りました。
台風が近づいていることもあり、時折、雨が降ることもありましたが、天候に左右されることもなく無事にツアーを終えることができました。
サザンハイランズのワインの特徴は、一言で表すと「エレガント」(解説の西山マイクさんの言葉から引用させてもらいました)。
全体的に「さらっ」とした味わいのワインが多い中、それぞれのワイナリーの特徴があり、他では味わうことができない貴重な体験をすることができました。
サザンハイランズは、シドニーからは134km、車で約1時間半ほど南に下ったところにある高原地帯です。N S Wでも新しいワイナリー地区で、1980年代から葡萄の栽培が始まりました。海からの湿気を帯びた風を浴びるこの地域では、ハンターバレーのようにセミヨンを作らず、湿気に適した葡萄の栽培をしています。
主な品種としては、Pinot Grigio, Chardonnay, Shirazなどがあります。
午前中に2軒。ランチを挟んで午後に2軒のワイナリーを巡りました。
(https://www.visitsouthernhighlands.com.au/より地図を引用。)
1軒目は、BowralにあるCentennial Vineyardsです。Centennial Vineyards は2001年からワイン作りを始め、サザンハイランズでは初めてのJames Hallidayから5 red starの格付けを2014年にもらったというワイナリーです。
ここでは、
Classic Brut (60% Pinot Noir, 37% Chardonnay, 3% Pinot Meunier)から始まり、2024 Winery block Pinot Grigio, 2023 Orange Chardonnay, 2023 House Block Pinot Noir, 2019 Reserve Rondinella Corvina, Sparkling Shiraz, 2021 Dolce Classicoの8種類のワインを試飲しました。外のまだ収穫前の葡萄の木にネットが被せてあるところがありました。それは、水分が抜けて糖度を上げるためのものということでした。山からの風のこない、湿度の高い土地で作り上げるワインには、ブレンドしたり、他の土地(ここではオレンジ)の葡萄を使ったりと、ワイン作りに工夫を凝らしていることがわかりました。
2軒目は、BerrimaにあるBendooley Estateです。元は、200年ほど前の5代目のマッコリー総督時代に作られたジョージ王朝時代の邸宅でした。その後、古書を扱う本屋になり、現在は本屋とレストラン、ワイナリーと兼ね備えています。
このBendooley Estateでは、Prosecco 2023, Riesling 2023, Sauvignon Blanc 2024, Pinot Gris 2023, Rose 2022, Pinot Noir 2023, Sangiovese 2021, Cabernet Sauvignon 2021を試飲しました。
ここでの葡萄の木にネットが被せてある理由は、鳥よけでした。
ランチは同じくBerrimaにあるThe Courtyard Café で。
さて、3軒目のワイナリーは、Cherry Tree Hill Estateです。2003年からワイン作りを行なっています。ここでは、ビンテージ違いの飲み比べをしてくれました。
ビンテージによって、色、香り、味の違いがよくわかりました。
4軒目のワイナリーは、Joadja Estateです。このサザンハイランズではパイオニア的な存在で、1983年から葡萄の栽培、ワイン作りを行なっています。名前のJoadjaは、経営者の頭文字を合わせたものということです。ここでは、醤油のような香りの 2022 Sauvignon Blanc、2022 Reserve Fume Blanc、いちごの香りを楽しめる2022 Summer Rose、ダークチェリーの甘い香りの2022Cabernnet Sauvignon、ナッツの香りとテイストのセミヨンを使ったデザートワインなど、個性的なワインを楽しみました。ちなみに、FumeはSauvignon Blancをフランス産のオーク樽に寝かせたものです。樽はフランス産、アメリカ産が主に使われていますが、アメリカ産オーク樽は、フランス産に比べて値段は安く、Shiraz などの赤ワインによく使われているということです。また、Pino GriとPino Grigioはどちらも同じ品種で、前者はフランスでの呼び名でマイルドな味わい。オーストラリアではこれをあっさりした味にまとめているのが通常であり、後者はイタリアでの呼び名でドライで味に深みがあるものだということです。
本日は、ワイナリー一軒につき、6から8種類のワインの試飲をしました。帰りのバスの中は、皆様ご満足されたお顔でした。
今回もツアーの手配から添乗までJ T Bさんの山田さんにお願いしました。
山田さんの心配りでとても楽しいツアーとなりました。
ご参加いただいた皆様のおかげで日帰りツアーを無事終えることができました。
心よりお礼を申し上げます。
次回の定例会は5月を予定しています。
当クラブでは、広く会員を募集しておりますので、ご興味のある方は
事務局(jssiwtc@gmail.com)まで、お問い合わせ下さい。